日本オペラ協会「静と義経」、遂に本番。
このオペラを巡る鎌倉歴史旅、
最後は鶴岡八幡宮です。
鳥居をくぐって進み、迎えてくれるのは舞殿。
この先には石段があり、登った先が本宮。
中もステキでしたが、撮影禁止とのことでした。
おみくじひいてみた。
「交際:動機が無理でした。反省がいる」
動機が無理でした…?笑
オペラの2幕では、鶴岡八幡宮にて頼朝が静に白拍子の舞を奉納するよう求めます。
「若宮の八幡宮に舞を奉納してくれい♪」
と歌っているので行ってみましたが、若宮は改装中でした。
そして、ここでもリスに遭遇。
事前情報で分かってはいた物の、お宮の方に「静御前が実際に舞ったのはどのあたりになりますか?」と聞いてみたところ、
「あのあたりですね」と教えてくれました。
舞殿。
当時はまだ舞殿がなく、静は若宮に続く回廊で舞ったとされていますが、大体の一度しては舞殿が在るあたりではないかとのこと。
「吉野山 峰の白雪 ふみわけて 入りにし人の 跡ぞ恋しき」
「しづやしづ しづのをだまき くり返し 昔を今に なすよしもがな」
最後にこのオペラの物語をざっくりとご紹介。
《1幕》
吉野山にて愛しき義経と離れることになる静。
どんなひどい目に遭っても、お腹にいる義経の子を生み、いつの日かまた会える日をと願います。
《2幕》
鎌倉に連れてこられた静は、義経を殺そうとしている張本人、頼朝の前で、義経の世を思う歌を歌い、逆鱗に触れる。
「敵の子は絶対に許さない、生まれた子が女の子だったら静の手に預けるが、男の子だった場合は殺す」という残酷な命を受ける。
幕の終わり、
静の母、磯の禅師は
「娘 静のお腹の子が例え男の子であってもどうか女の子に変えて生ませ給え」
と神に仏に祈る。
《3幕》
母の祈りもむなしく、生まれたのは男の子であった。
約束通り、愛する義経の子は取り上げられ、由比ヶ浜にて殺されてしまう。
母、磯の禅師は
“何もかも忘れて都に帰りましょう”
と歌う物の、静の決意は固い。
“待つか 死ぬか
答えは一つ 二つに一つ
私は都へ帰りません”
“あの方が生きている限り私は待つ”
“我が君様 この子の敵を打ち殺して下さい
ああ、その日が待ち遠しい”
しかし、静の決意むなしく、
義経は奥州で殺されてします。
静は
「待つか死ぬか 答えは一つ
待つことが終われば 後は死ぬのみ」
「私は死んで私の愛と一つになる
我が君様 私はあなたと一つになる」
と決意は揺るがない。
愛する人と、かの国での幸せな暮らしを思うアリア「愛の旅立ち」を歌い、自ら命を終える
しかしそこには、あの方が…
感動の涙で包まれるラストシーン。
個人的に、歌い手の自分としては磯の禅師の歌うアリアがカッコいいなぁと思います。
「白拍子として生きるほど女にとって幸せなことはない
人を頼らず 人の物にならず
芸で世に立ち 芸でたたかう
この身に芸がある限り
自由気儘に面白おかしく
生きてゆけるではないか…」
かっこいい…
本日、新宿文化センターにてお待ちしております。
おかげさまでチケット完売。
本日の当日券はございません。
明日も残席僅かとのことですので、お早めの当日券を!
藤原歌劇団・日本オペラ協会
ソプラノ 楠野麻衣(大姫)