オペラ歌手の楠野麻衣です。
久々のブログ更新は、少し残念なお知らせです。
2021年7月29日(木)に開催予定だったオンライン配信コンサートは中止が決定致しました。
7月28日現在で、東京都では3000人、神奈川では1000人を超える感染者が出ています。
私自身、関わりのある方々からも新型コロナの感染者が出ていて、いつ自分が感染しても、もしくは濃厚接触者になっていてもおかしくない状況ですので、残念ですが仕方ないかと思っています。
視聴をご予定いただいていた皆さま、申し訳ございません。
「涙そうそう」に想う
今回のコンサートではオペラ「リゴレット」の他に、「涙そうそう」も歌う予定でした。
これまで「涙そうそう」は、私の成人式を待たずに亡くなった祖母のことを想いながら歌ってきました。
「あなたの場所から私が見えたら
きっといつか 会えると信じ 生きてゆく」
この2番の詞を歌うときに、「きっとばあちゃんは天国から見守ってくれてる」と感じていて。
今もその想いに変わりはないのですが、ここ一年のコロナ禍において、また別の想いも加わってきました。
「あなたの場所から私が見えたら
きっといつか 会えると信じ 生きてゆく」
この部分を歌う度に、徳島にいる家族や友人、そして私の歌を聴きに来てくださるお客さまの顔が浮かぶようになっています。
皆さんと思うように会えない日々が続いていても、私自身が歌い続けてみなさんから見えるところでいる限り、きっとまた会える日々が来るのだと。
そんな想いもあって、全国から無料でご覧いただける配信コンサートでこの曲をお届けできたらいいなぁと思っていましたが、叶わず残念。
昨年から何度となく、コンサートやオペラに向けての準備をしては中止、延期ということを繰り返してきて未だ慣れません。
私など仕事が少ない方なので(笑)もっとたくさんのステージを失った方々は、一体どんな想いなのでしょう。
仕方のないことと頭では理解しつつ、心はダメージを受けるもので。
思ったよりもダメージを受けている自分に気づいて、「やっぱり私は歌やステージが好きなんだなぁ」と改めて実感します。
主催の平岡さんが「いつかもっと曲も増やしてリゴレットを一緒にやろう」と言って下さったことに期待して(笑)
愛しき「ジルダ」というキャラクターを温めてその日を待とうと思います。
本番は叶いませんでしたが、稽古でリゴレットとの二重唱が出来てうれしかった!
平岡基さん、松岡なぎささん、ありがとうございました。
8月19日はマスネ作曲の「ウェルテル」のゾフィー役を演じます。
こちらは今の所開催できる予定!
後日配信もありますので、お楽しみいただけるよう精進します。
みなさまが心も身体も健康で過ごせますように。
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ソプラノ 楠野麻衣