「静と義経」をめぐる鎌倉歴史旅~北条政子~

「静と義経」をめぐる鎌倉歴史旅。
今回は北条政子のお墓参り編。
源氏山にて父上、源頼朝像にお目にかかった後は、大姫の母である北条政子のお墓がある寿福寺へ向かいました。
こちらもまた落石注意の看板。

Googleマップの言う通りに行ってみたものの、落石の危険があるため、迂回しなければ入れませんでした。

地図だけ見ると民家とありますが、普通に墓地です。

階段を上り、墓地の中を通り抜けるとありました。

 

お母様、北条政子様のお墓。

山下の洞窟のような所にあります。

 

政子さまのお墓に手を合わせ、オペラ「静と義経」上演のご報告をして、“どうか先の世では殺し合わぬ暮らしが出来るよう…”とお祈りしていると、突然ぽつりぽつりと雨が降ってきました。

 

空は晴れているのに、天気雨の通り雨。

 

「これはきっと政子様だ!!」と、大姫は勝手に思いました。

(何かと敏感で思い込みの激しいタイプです。)

少し引いて見るとこんな感じです。

 

左側はひたすら墓地。

真っ昼間に行って良かった。

夜はきっととんでもなく怖いです。

政子のお墓の右手には、息子の実朝のお墓もございました。

 

北条政子様は頼朝亡き後の尼将軍として知られておりますが、頼朝とは恋愛結婚だったそうですね。

非常に嫉妬深い女性で、頼朝の浮気に怒り浮気相手の女性の家を壊しに行ったとか…。

 

おそろしい…

敵に回してはいけないタイプです。

 

北条家の人間を跡継ぎにしなければいけないので「他の家の女に子を産ませてはならぬ!」という思いもあったのでしょう。

政子さまは、今回のオペラでは2幕の2場と3幕2&3場に登場します。

 

2幕2場の鶴岡八幡宮のシーンでは、義経を恋い慕う歌を歌った静に対して怒る頼朝にむかい、

 

「その昔、殿が石橋山の合戦で敗れたとき

生死も知れぬ殿をおもい

私は泣き暮らしました

私には静殿の心細さがよく分かります」

 

と、女として静を擁護するような言葉があったりもしますが、その後に生まれた静の子供は由比ヶ浜にて殺され、3幕2場で義経の死の知らせを聞くと、

 

「いよいよ北条の世が見えてきた!」

「鎌倉幕府は北条の念願

源氏はその露払いかも知れぬぞえ

ホーッホッホッホ!」

 

と。

 

ママ、こわい…。笑

 

頼朝が勝ち取った世がすぐに終わり、後の北条の世に繋がっていくことを示唆する台本になっています。

 

「静と義経」というテーマの中に、色んなエッセンスを上手く組み込み、ストーリー性が豊かなのも、なかにし礼先生の台本の素晴らしいところ。

 

私と同じ3月2日組の北条政子役を演じるのは、ソプラノ歌手の家田紀子さん。

今回初めてご一緒させて頂くのですが、スッと立った姿に気品があり、ムダな動きがないのに場の空気を作って下さる。とっても格好良くてステキなお母様です。

舞台上でもオフの時間でも、たくさん助けていただきました。

 

3月3日は、2017年の日本オペラ協会「ミスターシンデレラ」で赤毛の女役のダブルキャストでご一緒した東城さん。こちらの政子もエネルギッシュでステキです。

 

北条政子と言えば、NHKで放送された大河ドラマ「草燃える」の総集編が、NHKオンデマンドとニコニコ動画でご覧頂けます。

 

岩下志麻さんが演じる政子、めちゃめちゃステキです!

ニコニコ動画はこちら

↑無料ですが7分刻み。

 

NHKオンデマンドはこちら

↑有料ですが快適。

 

石坂浩二さんも松平健さんも若くてかっこいいし、他の俳優さん達もお芝居が上手くてビックリしました!

1979年に放送だそうで、昔の大河ドラマの品格を感じます。

 

さて、鎌倉歴史旅の最後は鶴岡八幡宮。

 

本番までに間に合って書けるでしょうか…。笑

番外編ですが、寿福寺から鶴岡八幡宮に向かう途中にはこんな物が。

ゆるい。笑

時間があったらちょっと寄ってみたかった。

3月2日公演のチケットは完売!

3月3日公演も残席僅か。お急ぎください。

 

藤原歌劇団・日本オペラ協会

ソプラノ 楠野麻衣(大姫)