帰国から一年。

2019年6月16日

 

今日で帰国してからちょうど1年。

その間にオペラ4本、コンサート10本。

 

思い通りに出来たことも、出来なかったことも総じて密度が濃く、歌のテクニックにおける思考に改革のある1年だった。

 

人生において無駄なことはひとつも無いと思うけど、
迫り来る年齢制限と、
自分の能力のキャパシティと、
現実世界で生きていく為の収入の問題と…。

毎日思考はおしくらまんじゅう。

 

 

考えても答えは出なくて、
ただ、“美しき歌を美しく歌えるようになりたい”というところに終始する。

お客さんに対して、良い歌を歌うこと以上に説得力のある物は無い。
“良い歌”の定義をどう持つかは人によって違うと思うけど。

 

売れるために媚びるのは、私が本意とするところとは違う。

 

ただ、ありのままストンとそこにいて、
その姿と音楽に魅力があるのが一番良い。
たぶん、それが一番難しい。

 

そういう物に私はなりたい。

 

…と思うと、
そうなる為にやらなけらばいけないことが山ほど出てきてまた頭が散らかる。

 

片付けが苦手な私は散らかるとそこで一時停止する。
それが問題である。

あぁ、頭の中にルンバがほしい。

 

それにしても、私のまわりにいる人達は、
気持ちの良い人ばかりで嬉しい。

 

いつもありがとうございます。

末永くよろしくお願い致します。

 

冒頭の写真はイタリアのリキュールを使った、“ゴールデンキャデラック”という名のついた、甘くてしあわせな飲み物。

 

 

藤原歌劇団ソプラノ 楠野麻衣